夜勤や交替勤務で眠れない…50代から見直したい、仮眠・カフェイン・光の使い方

夜明け前の窓辺のマグカップと目覚まし時計、ランプのイメージ 50代・60代の睡眠

夜勤と日勤が入れ替わる。早番と遅番が、日によって変わる。

そんな働き方をしていると、「最近、熟睡できなくなった」「イライラしやすくなった」と感じる方もいるかもしれません。

この記事では、厚生労働省の睡眠ガイドをもとに、交替制勤務(夜勤・シフト勤務)と睡眠の関係、仮眠・カフェイン・光の使い方を整理します。

この記事は、一般的な生活情報です。病気の診断や治療を行うものではありません。眠れない状態や、仕事中の眠気が続くときは、医療機関に相談してください。

この記事のポイント
  • ☾ 交替制勤務は、体内時計とのずれなどで、眠りに負担がかかる働き方です
  • ☾ 夜勤中の20〜50分の仮眠は、眠気や仕事の効率を改善するという報告があります(60分と長いと逆効果の報告も)
  • ☾ 不眠や仕事中の眠気が続くときは、医療機関に相談します

交替制勤務は、眠りに負担がかかります

厚生労働省の睡眠ガイドでは、交替制勤務を、始業時刻と終業時刻の組み合わせ(勤務時間帯)が固定されず、日ごとや一定の期間ごとに変わる働き方、と説明しています。勤務時間帯が、夜から朝までの1パターンだけのときは、交替制勤務には含まれません。

ガイドには、次のように書かれています。

  • ☾ 交替制勤務は、不眠、眠気、睡眠で休んだ感じが低くなることなど、睡眠に関する症状との関連が報告されている
  • ☾ 仕事の効率の低下や、勤務中・通勤中の事故やけがとの関連も、報告されている
  • ☾ わが国の労働者のうち、交替制勤務の人は、10〜20%弱を占める

こうした不調には、体内時計の眠りと起きるリズムと、実際に眠る時間帯のずれ、睡眠不足、徹夜のストレスなどが、関わっていると考えられています。

ガイドには、睡眠以外の健康への影響についても、報告があると書かれています。気になる方は、職場の健康診断や、かかりつけの医師で、定期的に確認すると安心です。

夜勤中の仮眠は、仕事の効率をよくします

ガイドによると、夜勤中の仮眠は、仕事の効率を改善することがわかっています。

  • ☾ 0〜4時に始める、20〜50分の仮眠は、眠気、仕事の効率、疲労を改善する、という報告がある
  • ☾ 仮眠を60分と長めにした研究では、かえって仕事の効率が下がった、という報告がある
  • ☾ 仮眠が長すぎると、眠りが深まって、起きたあとに、強いぼんやり感(睡眠慣性)が出やすくなる

ガイドには、夜勤中の仮眠が、夜勤のあとの睡眠に与える影響は、多くの研究で、ほとんどないとされている、とも書かれています。

また、夜勤の前に仮眠をとると、夜勤中の眠気や、仕事の効率の低下に有効だという報告があります。夜勤のあとの仮眠が、睡眠不足を補って、休みの日の覚醒度や、仕事の効率を上げる可能性も、示されています。

カフェインは、上手に使うと、眠気に役立ちます

ガイドには、カフェインには、眠気や疲労を改善する効果があり、夜勤中の眠気に、有効な場合がある、と書かれています。

仮眠の前に、コーヒーなどでカフェインをとると、カフェインの覚醒効果で、仮眠のあとに起きやすくなり、睡眠慣性も出にくくなる、という報告も紹介されています。

ただし、カフェインのとりすぎは、健康や睡眠に悪影響が出ることがあります。カフェインとの付き合い方は、夕方のコーヒーで眠れない?50代から見直したいカフェインとの付き合い方で紹介しています。

光の浴び方は、慎重に

光には、体内時計を調整する働きがあります。ガイドによると、一般に、朝に光を浴びると、体内時計が早寝・早起きの方向に進み、夕方以降に光を浴びると、遅寝・遅起きの方向に後退します。

交替制勤務に合わせて、体内時計を調整しようと、意図的に光を浴びたり、サングラスで光をさえぎったりする試みもあります。ただ、ガイドには、次のように書かれています。

  • ☾ 1日に修正できる体内時計の時間は、数分から数時間程度
  • ☾ この方法で、交替制勤務に体内時計を合わせるのは難しい
  • ☾ 翌日以降の生活に、悪い影響を与えることもあるので、注意が必要

週に1〜2回ほど、夜勤が入る場合

ガイドには、週に1〜2回程度の夜勤が入る交替制勤務では、次の方法もある、と書かれています。

  • ☾ 夜勤明けも、日勤の日と同じように、朝から午前中に日光を浴びて、体内時計を、日勤の日に合わせる
  • ☾ 夜勤明けでも、すぐには眠らず、夕方以降から、ふだんよりやや長めの睡眠時間を確保する
  • ☾ 翌朝は、日勤の日と同じ時刻に、起きる
  • ☾ 可能であれば、夜勤中に、職場で強い照明を避ける

ただし、夜勤がもっと頻繁に入る勤務では、この方法だと、睡眠不足がより深刻になる可能性があるので、注意が必要、とも書かれています。

朝の光については、朝起きたら光を浴びたほうがいい?50代・60代から見直したい、朝の光と夜の眠りの関係で紹介しています。

いつもの睡眠ガイドが、合わないこともあります

ガイドには、交替制勤務は、体内時計の機能に逆らって生活せざるを得ないため、身体に負担のかかる働き方で、本ガイドで勧めている対策が、参考にならない場合もある、と書かれています。

場面 ガイドにあること
夜勤中に眠いとき 0〜4時に始める20〜50分の仮眠。仮眠の前のカフェインも一案
夜勤の前 仮眠が、夜勤中の眠気や効率の低下に有効という報告
夜勤明け(週1〜2回の夜勤) 朝〜午前に光を浴び、すぐには寝ず、夕方以降にやや長めに眠る
夜勤が頻繁なとき 睡眠不足が深刻になる可能性。無理をせず、医療機関に相談

こんなときは、受診を考える目安

受診・相談のイメージ(十字マーク)

ガイドには、不眠、睡眠で休んだ感じの低下、仕事中の眠気が続いて、日常生活に支障が出ているときは、速やかに医療機関を受診する、と書かれています。

  • ☾ 勤務のあとも、熟睡できない状態が続く
  • ☾ 仕事中の眠気が強く、危ない思いをした
  • ☾ イライラや、気分の落ち込みが続く
  • ☾ 通勤中に、居眠りをしそうになる

記録をつける

記録・ノートのイメージ(本)

勤務表と、眠りの記録を並べて見ると、自分に合う仮眠のタイミングや、休息の取り方が、見えてきます。

  • ☾ 勤務の時間帯(日勤・夜勤・早番・遅番)
  • ☾ 仮眠をとった時刻と、長さ
  • ☾ カフェインをとった時刻
  • ☾ 寝た時刻と、起きた時刻
  • ☾ 起きたときの、休養できた感じ

記録の書き方は、睡眠日誌に何を書く?7日間版テンプレートと読み返し方で紹介しています。

よくある質問

よくある質問のイメージ(吹き出し)

Q. 夜勤中の仮眠は、何分くらいがよいですか?

A. 厚生労働省の睡眠ガイドでは、0〜4時に始める20〜50分の仮眠が、眠気や仕事の効率、疲労を改善する、という報告が紹介されています。60分と長めにした研究では、かえって仕事の効率が下がった、という報告があります。

Q. 夜勤のあと、すぐに寝たほうがよいですか?

A. ガイドには、週に1〜2回程度の夜勤のとき、夜勤明けも朝から午前中に光を浴びて、すぐには眠らず、夕方以降から、ふだんよりやや長めの睡眠をとる方法がある、と書かれています。夜勤が頻繁に入る場合は、睡眠不足がより深刻になる可能性があるため、注意が必要とされています。

Q. 夜勤のとき、コーヒーを飲んでもよいですか?

A. ガイドには、カフェインは、夜勤中の眠気に有効な場合がある、と書かれています。一方で、とりすぎは、健康や睡眠に悪影響が出る可能性があります。

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まとめ|夜勤の眠りは、仮眠と休息の取り方で工夫を

まとめのイメージ(チェック)

交替制勤務の眠りについて、大切なことは、次の4つです。

  • ☾ 交替制勤務は、睡眠に負担がかかる働き方
  • ☾ 夜勤中の仮眠は、20〜50分ほどが、仕事の効率にプラスという報告がある
  • ☾ カフェインは、上手に使えば、眠気の助けになる(とりすぎは注意)
  • ☾ 不眠や、仕事中の眠気が続くときは、医療機関に相談する

まずは、勤務表と、眠りの記録を、並べて書いてみることから、始めてみてください。

参考情報

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
(本記事の、交替制勤務と睡眠の課題・仮眠・カフェイン・光・受診の目安に関する記述は、同ガイドの原文で確認した内容です。)

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