寝る前に、一服してから、布団に入る。そんな習慣のある方は、少なくないかもしれません。
「たばこを吸うと、落ち着いて眠れる気がする」と感じている方もいると思います。
ただ、厚生労働省の睡眠ガイドでは、たばこに含まれるニコチンは、眠りに影響すると説明されています。
この記事では、同ガイドをもとに、ニコチンと睡眠の関係を整理します。たばこをやめることをすすめる記事ではなく、事実を知って、ご自身で考える材料にしてもらうための記事です。
この記事は、一般的な生活情報です。病気の診断や治療を行うものではありません。禁煙を考えている方や、持病のある方は、医師や薬剤師に相談してください。
- ☾ ニコチンには覚醒作用があり、眠る前の喫煙は寝つきや眠りの深さに影響します
- ☾ 夕方の喫煙でも、作用が眠る前まで残ることがあります(血中半減期は約2時間)
- ☾ 加熱式・電子たばこでも、ニコチンを含めば、同様の影響が考えられます
ニコチンには、眠りを妨げる働きがあります
厚生労働省の睡眠ガイドには、次のように書かれています。
半減期とは、血液の中の濃度が、半分になるまでの時間のことです。
つまり、「寝る直前に吸っていないから大丈夫」とは、言い切れないということです。
吸っていても、やめても、眠りが乱れることがあります
ガイドには、習慣的にたばこを吸っている方について、次のような報告があると書かれています。
そのため、習慣的に吸っていると、「吸っていても、吸っていなくても、眠りが悪くなる」という状態に陥る可能性がある、と説明されています。
だからといって、「やめられない自分はダメだ」と考える必要はありません。眠りに影響があることを知って、できることから、考えてみるということです。
加熱式たばこ・電子たばこは、どうなの?
「紙巻きたばこより、加熱式のほうが、よいのでは」と思う方もいるかもしれません。
ガイドのQ&Aには、近年、加熱式たばこや電子たばこが広まっているが、ニコチンを含むものであれば、睡眠に対して同じような影響があると考えられる、と書かれています。
ガイドのまとめでも、喫煙(紙巻きたばこ、加熱式たばこなど、ニコチンを含むもの)は、睡眠の質を悪化させる可能性があるとされています。
家族の眠りにも、関係します
ガイドには、受動喫煙も、睡眠に影響を及ぼすと書かれています。特に、妊婦やこどもの睡眠への悪影響が強いことが知られています。
同居している方の睡眠と健康を守るためにも、喫煙を控えることが大切だと説明されています。
家の中や、寝室で吸うかどうかは、一度、家族と話し合ってみてもよいかもしれません。
ほかの嗜好品との関係
睡眠に影響する代表的な嗜好品として、ガイドでは、カフェイン、アルコール、ニコチンの3つが挙げられています。
カフェインについては、夕方のコーヒーで眠れない?50代から見直したいカフェインとの付き合い方で、お酒については、寝酒をすると眠れる気がする?50代から見直したい夜のお酒との付き合い方で紹介しています。
また、ガイドには、カフェインやアルコール、ニコチンは、むずむず脚症候群を悪化させる可能性があるため、可能な限り控える、とも書かれています。
今夜からできる、小さな工夫
ここからは、ガイドをもとにした、一般的な工夫の例です。
急にやめると、離脱症状が出ることがあります。無理のない進め方は、医師や薬剤師に相談してください。
記録をつける

眠りとたばこの関係は、人によって違います。数日分、記録をつけると、自分の傾向が見えてきます。
記録の書き方は、睡眠日誌に何を書く?7日間版テンプレートと読み返し方で紹介しています。
| こんなとき | 試してみること |
|---|---|
| 寝る直前に吸っているとき | 最後に吸う時刻を、少しだけ早めてみる |
| 夕方以降の本数が多いとき | 夕方以降の本数を、少しだけ減らしてみる |
| 吸いたくなったとき | カフェインの少ないお茶や水を飲んでみる |
| やめたいが、やり方に不安があるとき | 自己判断せず、医師や薬剤師に相談する |
相談を考える目安
次のようなときは、医療機関や、薬局への相談を考えてみてください。
よくある質問

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まとめ|ニコチンは、眠りに影響することがある

ニコチンについて、大切なことは、次の4つです。
まずは、最後に吸う時刻を、少しだけ早めてみることから、試してみてください。
参考情報
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
(本記事の、ニコチンの覚醒作用・半減期・習慣喫煙者の睡眠・離脱症状・加熱式たばこ・受動喫煙・むずむず脚症候群に関する記述は、同ガイドの原文で確認した内容です。)

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