寝る前に、肩や首がこわばっていると感じる夜があります。
布団に入っても、体が休まらない感じがして、寝つけないこともあるかもしれません。
そんなとき、「寝る前にストレッチや深呼吸をするとよい」と聞いて、気になった方もいるのではないでしょうか。
この記事では、寝る前のストレッチと呼吸について、厚生労働省の資料でわかっていることと、無理なく試すときの考え方をまとめます。
夜中に目が覚めたときの過ごし方は、夜中に目が覚めて眠れないとき、布団の中で粘る?いったん出る?で紹介しています。
この記事は、一般的な生活情報です。不眠症などの診断や治療を行うものではありません。眠れない状態が続き、日中の生活にも影響があるときは、医療機関へご相談ください。
- ☾ 寝る前は、息が上がらないゆっくりした動きにとどめます
- ☾ 痛みの手前で止めて、息を止めないのが約束です
- ☾ 合わないと感じたら、やめて大丈夫です
寝る前のストレッチや深呼吸は、効果があるのでしょうか
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」では、スムーズに入眠するためには、リラックスして脳の興奮を鎮めることが大切だと紹介されています。
そのための方法として、一般的な瞑想法、静かに行うヨガ、腹式呼吸、筋弛緩法、音楽、アロマなどが、入眠を促し、眠りの質を高める可能性が示されています。
ただし、同じ資料には、すべての人に効果が保証されたリラクゼーション法はない、とも書かれています。
ある人に合う方法が、ほかの人にはかえって興奮を促し、眠りを妨げることもあるそうです。
そのため、一人ひとりに合う方法を見つけることが大切だとされています。
なお、「ストレッチ」という言葉そのものは、この資料に直接の記載を見つけられませんでした。
この記事では、静かに行うヨガや腹式呼吸と同じ「体をゆるめて、気持ちを落ち着ける方法」のひとつとして、ストレッチを紹介します。
効果を約束するものではありません。試してみて、合うかどうかを見る、という気持ちで読んでください。
50代・60代が、寝る前に体のこわばりで困る場面
体に力が入っていることに気づくだけでも、ひとつの手がかりになります。
始める前に、知っておきたい3つのこと
1.寝る前の「激しい運動」は避ける
厚生労働省の睡眠ガイドでは、就寝前1時間以内の激しい運動は、夜の眠りを妨げる可能性があると紹介されています。
また、ジムなどでの運動は、就寝の約2〜4時間前までに終えるとよい、とされています。
寝る前のストレッチは、息が上がらない、ゆっくりした動きにとどめましょう。
運動全体の考え方は、夜よく眠るために運動したほうがいい?50代から始める無理のない体の動かし方で紹介しています。
2.寝る前の1時間は、リラックスする時間にする
同じ資料では、寝床に就く前に、少なくとも1時間は、家事や仕事、勉強に追われずリラックスする時間をとることが有効だと紹介されています。
ストレッチや深呼吸は、その時間の中のひとつの過ごし方です。
3.無理に眠ろうとしない
眠気がないのに、無理に眠ろうとすると、脳の興奮がむしろ高まり、寝つきが悪くなることがあると紹介されています。
ストレッチや呼吸を「眠るための作業」にしないことが大切です。
寝る前のゆるいストレッチ4つ
どの動きにも共通する約束です。
ここで紹介する動きは、一般的な例です。厚生労働省の資料に、動きの手順が書かれているわけではありません。
1.肩をすくめて、ストンと落とす
息を吸いながら、肩を耳に近づけます。
息を吐きながら、ストンと力を抜きます。
これをゆっくり、数回くり返します。
2.首を横にゆっくり倒す
背すじを楽にして、片側に、ゆっくり首を倒します。
首の横が、気持ちよく伸びるところで止めます。
反対側も同じように行います。ぐるぐる回す動きは、無理にしなくて大丈夫です。
3.足首をゆっくり回す
座るか、仰向けになって、足首を片方ずつ回します。
ふくらはぎが動いているのを感じながら、ゆっくり行います。
4.仰向けで、膝を胸に近づける
仰向けになって、片方の膝を、ゆっくり胸に近づけます。
腰や背中が、ふわっとゆるむ感じがあれば十分です。
膝や腰に痛みがあるときは、無理に行わないでください。
深呼吸のしかた(一例)
腹式呼吸は、厚生労働省の資料でも、リラクゼーション法のひとつとして挙げられています。
やり方は人によってさまざまです。次は、一般的な例です。
苦しい、めまいがする、と感じたときは、すぐやめて、ふつうの呼吸に戻してください。
呼吸を意識するほど、かえって眠れなくなると感じる方もいます。その場合は、無理に続けなくて大丈夫です。
いつ、どこで行うのがよいでしょうか
お風呂のあと
厚生労働省の資料では、就寝の約1〜2時間前に入浴して体を温めてから寝床に入ると、入眠しやすくなると紹介されています。
入浴のあとは、体がほぐれやすいので、ストレッチを組み合わせやすい時間です。
入浴のタイミングは、寝る前のお風呂は何時がいい?50代から見直したい入浴と寝る時間の間隔で紹介しています。
布団の上、または床の上
ふらつきやすい方は、転んでもけがをしにくい、広い場所で行いましょう。
布団の上で行うときは、足元に気をつけてください。
夜中に目が覚めたとき
夜中は、動きの大きいストレッチは控えて、ゆっくり息をするくらいにとどめる方法があります。
明るい照明やスマホは、使わないほうが落ち着きやすくなります。
くわしい過ごし方は、夜中に目が覚めて眠れないとき、布団の中で粘る?いったん出る?で紹介しています。
合わないと感じたときは
次のような場合は、やめて大丈夫です。
ほかの方法として、静かな音楽を聞く、ぬるめのお湯につかる、香りを使う、といった方法も、資料では紹介されています。
音については寝ながら聞く音声・ホワイトノイズ・ラジオ|音量とタイマーの決め方、香りについては寝る前の香り・アロマとのつきあい方|使う前に知っておきたい注意点で紹介しています。
| こんなとき | 試してみること |
|---|---|
| 肩や首がこわばる | 肩をストンと落とす・ゆっくり吐く呼吸 |
| 足がだるい | 足首を回す・ふくらはぎを動かす |
| 腰や背中が重い | 仰向けで膝を胸に近づける(痛いときは無理しない) |
| 夜中に目が覚めた | 動きは控えて、ゆっくり息をするだけ |
場面別の考え方

肩や首がこわばって、寝つけないとき
肩をストンと落とす動きと、ゆっくりした呼吸から、始めてみましょう。
足がだるくて、落ち着かないとき
足首を回して、ふくらはぎを動かします。足元が冷えるときは、足元が冷えて眠れないときは?靴下・湯たんぽ・電気毛布の使い分けも、見直してみてください。
考え事で、体に力が入るとき
体をゆるめる前に、気になることを書き出す方法もあります。
考え事が止まらないときは、眠れない夜に考え事が止まらないとき、頭の中を静かに整理する方法で紹介しています。
こんなときは、無理をしない
このようなときは、続けずに、医療機関や専門家に相談してください。
記録をつける

ストレッチや呼吸をした日と、しなかった日で、眠りの感じがどう違うかを、記録してみるのもおすすめです。
たとえば、次のような項目を、数日分ためてみます。
記録の書き方は、睡眠日誌に何を書く?7日間版テンプレートと読み返し方で紹介しています。
受診を考える目安

寝る前の工夫を続けても、眠りの悩みが続き、日中の生活に影響が出ているときは、医療機関への相談を考えてみてください。
たとえば、次のような場合です。
まずは、かかりつけ医などに相談してみましょう。
- ☾ 床に座ったり、横になったりする動きが、楽にできる
- ☾ 体の力が抜けた感じで、布団に入れる
- ☾ 寝る前に体をゆるめる時間が、夜の習慣になる
※広告を含みます。床が硬い、冷たいと感じるときに敷く物のひとつとして、折りたたみできるストレッチマットを紹介します。置き場所と、たたんだときの大きさを確認してから、選んでください。
よくある質問

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まとめ|体をゆるめる方法は、合うものだけでいい

寝る前のストレッチや深呼吸は、体をゆるめて気持ちを落ち着ける方法のひとつです。
大切なことは、次の4つです。
まずは、肩をストンと落とす動きと、ゆっくり吐く呼吸から、試してみてください。
参考情報
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf

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