更年期のあと、いびきが増えた?50代から知っておきたい睡眠時無呼吸のサインと相談の目安

夜の寝室のベッドとランプ、ノートのイメージ 50代・60代の睡眠

最近、いびきが大きくなったと家族に言われた。朝起きても、すっきりしない。日中も、眠気が続く。

そんな変化に、気づいていませんか。

「更年期に入って、いびきがひどくなったけれど、大丈夫なのかな」と心配になる方もいると思います。

この記事では、厚生労働省の睡眠ガイドをもとに、いびきと「閉塞性睡眠時無呼吸」の関係、50代・60代の女性が知っておきたいこと、受診を考える目安を整理します。

この記事は、一般的な生活情報です。病気の診断や治療を行うものではありません。いびきが大きい、呼吸が止まっていると指摘された、という場合は、医療機関に相談してください。

この記事のポイント
  • ☾ 閉塞性睡眠時無呼吸は、女性も更年期以降に生じやすくなります
  • ☾ 肥満でなくても、可能性がないとはいえません
  • ☾ いびきが大きい、呼吸が止まっていると言われた、日中の眠気が強いときは、医師に相談します

閉塞性睡眠時無呼吸とは

厚生労働省の睡眠ガイドには、次のように説明されています。

  • ☾ 睡眠中に、空気の通り道(気道)が狭くなったり、ふさがったりして、呼吸がしづらくなる、または、一時的に止まる
  • ☾ 血液の中の酸素が足りなくなると、体が目を覚まして、呼吸が再開する
  • ☾ 再び眠ると、また呼吸が止まる。これを、夜の間に何度も繰り返す

その結果、実際に眠れている時間が減り、深い睡眠が減って、日中の眠気や居眠り、睡眠で休んだ感じが低くなる、不眠などの症状が現れると書かれています。

ガイドによると、この病気は、通常、いびきが出ることが特徴とされています。

更年期以降の女性にも、増えることがあります

ガイドには、閉塞性睡眠時無呼吸は、男性に多いことが知られているものの、女性であっても、閉経後に、患者さんの割合が急に増える、と書かれています。

背景として、閉経後に女性ホルモンが減ることとの関連が考えられていますが、はっきりしていない点も多い、とも説明されています。

ガイドのQ&Aには、「更年期に入り、いびきがひどくなりましたが、大丈夫でしょうか」という質問に、次のような答えがあります。

  • ☾ 閉塞性睡眠時無呼吸は、比較的高齢の男性に多い病気だが、女性も更年期以降は生じやすくなる
  • ☾ いびきが大きく頻繁な場合や、睡眠中に呼吸が止まっているのが観察される場合は、医師に相談する

「肥満でないから大丈夫」とは言えません

ガイドによると、閉塞性睡眠時無呼吸の最大の危険因子は、肥満です。

ただし、肥満でなくても、あごが小さい、あごが後ろに下がっている、首が短いなどの体の特徴が原因になることがあります。そのため、肥満ではないからといって、可能性がないとはいえない、と書かれています。

こんなサインは、ありませんか

ガイドをもとに、気づきやすいサインを整理します。

  • ☾ いびきが大きく、頻繁にある
  • ☾ 睡眠中に、呼吸が止まっていると、家族に言われた
  • ☾ 十分に眠っているはずなのに、朝、休んだ感じがしない
  • ☾ 日中に、強い眠気や、居眠りが出る
  • ☾ 夜中に、何度も目が覚める

ガイドには、睡眠に関係した病気のうち、最も注意が必要なのは、閉塞性睡眠時無呼吸だと書かれています。睡眠で休んだ感じが低い、日中の眠気が強い場合などは、専門の医療機関で検査を受けることがすすめられています。

自分では、気づきにくいこともあります

ガイドの説明では、閉塞性睡眠時無呼吸のある人は、自分の睡眠を実際より長く感じることがあります。十分眠っていると感じていても、実際の睡眠時間が短かったり、深い睡眠が取れていなかったりする場合があるそうです。

また、眠気には慣れがあるため、自分では眠気に気づきにくいこともある、とも書かれています。

睡眠時間が十分に取れているのに、休んだ感じの低さや、日中の眠気が続き、日常生活に支障があるときは、医師に相談してください。

生活の中で気をつけたいこと

受診・相談のイメージ(十字マーク)

ガイドには、閉塞性睡眠時無呼吸について、次のような注意が書かれています。

  • ☾ CPAP(持続陽圧呼吸療法)などの治療を行っていない場合、アルコールや、ベンゾジアゼピン受容体作動薬に分類される睡眠薬は、閉塞性睡眠時無呼吸を悪化させる可能性があるため、基本的には使わないほうがよい
  • ☾ CPAPを行っている場合でも、アルコールは睡眠に悪影響を及ぼすことがある。不眠や、休んだ感じの低下、日中の眠気があるときは、飲酒しないほうがよい
  • ☾ 肥満の予防・改善を心がけることが、良質な睡眠の確保には重要
  • ☾ 閉塞性睡眠時無呼吸のある人は、有酸素運動や筋トレが有効といわれている(主治医と相談しながら)

お酒との付き合い方は、寝酒をすると眠れる気がする?50代から見直したい夜のお酒との付き合い方で紹介しています。

睡眠薬を使っている方は、自己判断で変えずに、主治医や薬剤師に相談してください。

家族のいびきが気になるとき

ご自分ではなく、同居の家族のいびきで、眠れないこともあります。寝室での工夫は、夫や家族のいびきが気になって眠れないとき、寝室でできることで紹介しています。

ただ、家族のいびきの途中で、呼吸が止まっているように見えるときは、本人に、受診をすすめることも大切だと考えられます。

こんなサイン 考えること
いびきが大きく、頻繁にある 更年期以降は、生じやすくなる。医師に相談
家族に、呼吸が止まっていると言われた 早めに、専門の医療機関で相談
朝、休んだ感じがしない 睡眠で休めていない可能性。検査を考える
日中の眠気が強い 睡眠時間が足りていても、医師に相談

相談を考える目安

次のようなときは、早めに、医療機関への相談を考えてみてください。

  • ☾ いびきが大きく、頻繁にある
  • ☾ 睡眠中に呼吸が止まっていると、指摘された
  • ☾ 睡眠時間は足りているのに、日中の眠気が続く
  • ☾ 朝、休んだ感じがしない状態が続く
  • ☾ 家族から、睡眠中の様子を心配された

よくある質問

よくある質問のイメージ(吹き出し)

Q. 更年期になって、いびきが増えたのは、普通のことですか?

A. 厚生労働省の睡眠ガイドには、閉塞性睡眠時無呼吸は、女性も更年期以降は生じやすくなると書かれています。いびきが大きく頻繁な場合や、睡眠中に呼吸が止まっているのが観察される場合は、医師に相談するよう案内されています。

Q. 太っていなければ、無呼吸の心配はありませんか?

A. ガイドによると、肥満が最大の危険因子ですが、あごが小さい、首が短いなどの体の特徴が原因になることもあり、肥満でないからといって、可能性を否定できるわけではありません。

Q. 何科を受診すればよいですか?

A. ガイドには、睡眠で休んだ感じが低い、日中の眠気が強い場合などは、専門の医療機関で検査を受けることがすすめられています。まずは、かかりつけの医師に相談するのもひとつの方法です。

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まとめ|いびきが気になるときは、早めに相談を

まとめのイメージ(チェック)

いびきと無呼吸について、大切なことは、次の4つです。

  • ☾ 閉塞性睡眠時無呼吸は、女性も更年期以降は生じやすくなる
  • ☾ いびきが大きい、呼吸が止まっていると言われた、日中の眠気が強いときは、医師に相談する
  • ☾ 肥満でなくても、可能性がないとはいえない
  • ☾ 治療をしていない場合は、お酒や、一部の睡眠薬に注意する

まずは、家族に、睡眠中の様子を、聞いてみることから、始めてみてください。

参考情報

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
(本記事の、閉塞性睡眠時無呼吸の説明・更年期以降のQ&A・危険因子・生活上の注意・受診の目安に関する記述は、同ガイドの原文で確認した内容です。)

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