更年期で眠れないのはなぜ?ほかの症状の治療で軽くなることも|50代から知っておきたい、更年期と睡眠

夜の寝室のベッドとマグカップのイメージ 50代・60代の睡眠

更年期になってから、眠りが浅い。寝つきが悪い。夜中に目が覚める。

そんなとき、「眠れないのは更年期のせいなのかな」と、考える方もいると思います。

この記事では、厚生労働省の睡眠ガイドをもとに、更年期と睡眠の関係、眠れない症状への考え方、相談のときのポイントを整理します。

この記事は、一般的な生活情報です。病気の診断や治療を行うものではありません。治療の選択は、医師と相談して決めてください。

この記事のポイント
  • ☾ 更年期の女性の4〜6割が、睡眠の悩みを抱えている、と報告されています
  • ☾ 更年期の不眠は、ほかの更年期症状の治療で軽くなる可能性があります
  • ☾ ホルモン補充療法を含め、治療の選択は医師と相談して決めます

更年期と睡眠の悩みは、よくあること

厚生労働省の睡眠ガイドには、次のように書かれています。

  • ☾ 閉経(日本人の平均閉経年齢は、50歳頃)の前後5年、約10年間を、更年期と呼ぶ
  • ☾ 更年期では、不眠症や、閉塞性睡眠時無呼吸などにかかるリスクが、増えることが知られている
  • ☾ これには女性ホルモンの減少が関わると考えられているが、はっきりした仕組みは、十分にわかっていない
  • ☾ 更年期女性の4〜6割が、睡眠の悩みを抱えていて、仕事にも影響することが報告されている

つまり、更年期に眠りに悩むのは、珍しいことではなさそうです。

ほてりが、眠りを分断することも

ガイドには、更年期に多い症状の「ホットフラッシュ」などの、血管運動神経症状が重いと、深い睡眠が妨げられやすく、睡眠が分断されやすい(睡眠中に目が覚めやすい)と考えられている、と書かれています。

ほてりや寝汗で目が覚めるときの、寝室の整え方は、更年期のほてり・寝汗で夜中に目が覚めるときは?50代から見直したい寝室の整え方と相談の目安で紹介しています。

眠れない症状は、ほかの症状の治療で軽くなることも

ガイドには、次のように書かれています。

更年期に生じる不眠の症状は、そのほかの更年期症状の治療によって、改善・軽減する可能性があります。

また、女性の更年期の代表的な症状に対する「ホルモン補充療法」は、睡眠の症状の軽減に役立つことがありますが、一部のがんや、冠動脈疾患のリスクを高める懸念もあるため、医師と相談しましょう、と書かれています。

この記事では、ホルモン補充療法を、勧めるものではありません。治療を受けるかどうかは、必ず、医師と相談して決めてください。

睡眠時無呼吸にも、気をつけたい

受診・相談のイメージ(十字マーク)

ガイドには、更年期では、閉塞性睡眠時無呼吸のリスクも増える、と書かれています。いびきが大きくなった、寝ているときに呼吸が止まっていると言われた、というときは、更年期のあと、いびきが増えた?50代から知っておきたい睡眠時無呼吸のサインと相談の目安も、あわせてどうぞ。

男性の更年期にも、睡眠の悩みが

ガイドには、男性についても、書かれています。

  • ☾ 更年期に、男性ホルモンであるアンドロゲンの分泌が減る
  • ☾ アンドロゲンの減少で睡眠が妨げられる証拠は、十分には得られていないが、更年期以降の男性では、不眠症をはじめとした睡眠障害が増える
  • ☾ アンドロゲンの分泌が減ることは、うつ病の一因になると指摘されている。うつ病に伴って、不眠の症状が出ることもある

家族に、更年期以降の男性がいる場合の、参考になるかもしれません。

受診のときの、ポイント

受診・相談のイメージ(十字マーク)

ここからは、ガイドをもとにした、一般的な準備の例です。

  • ☾ 眠りの様子を、1〜2週間、記録する(寝た時刻、起きた時刻、夜中に目が覚めた回数、朝の休んだ感じ)
  • ☾ ほてり、寝汗、気分の落ち込みなど、ほかの症状も、メモしておく
  • ☾ いびきや、呼吸が止まることを、家族から指摘されたら、伝える

記録の書き方は、睡眠日誌に何を書く?7日間版テンプレートと読み返し方で紹介しています。

こと ガイドにあること
更年期の期間 閉経(平均50歳頃)の前後5年、約10年間
睡眠の悩み 更年期女性の4〜6割が抱えている
眠りが分断される理由の一つ ホットフラッシュなどの血管運動神経症状が重いと、深い睡眠が妨げられやすい
治療 不眠は、ほかの更年期症状の治療で改善・軽減する可能性。ホルモン補充療法は医師と相談

相談を考える目安

次のようなときは、医療機関への相談を考えてみてください。

  • ☾ 寝つけない、夜中に何度も目が覚める状態が、続く
  • ☾ ほてりや寝汗などで、日常生活に支障がある
  • ☾ 日中の眠気や、気分の落ち込みが、強い

よくある質問

よくある質問のイメージ(吹き出し)

Q. 更年期の眠れない症状は、治りますか?

A. 厚生労働省の睡眠ガイドには、更年期に生じる不眠症状は、そのほかの更年期症状の治療によって、改善・軽減する可能性がある、と書かれています。どのような治療が合うかは、医師と相談してください。

Q. ホルモン補充療法は、睡眠に効きますか?

A. ガイドには、睡眠の症状の軽減に役立つことがある一方、一部のがんや冠動脈疾患のリスクを高める懸念もあるため、医師と相談しましょう、と書かれています。

Q. 更年期の眠れなさは、いつまで続きますか?

A. ガイドには、期間の目安は書かれていませんでした。閉経の前後5年、約10年間が更年期と呼ばれる、と書かれています。気になる症状が続くときは、医療機関に相談してください。

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まとめ|更年期の眠れなさは、相談してよいこと

まとめのイメージ(チェック)

更年期と睡眠について、大切なことは、次の4つです。

  • ☾ 更年期の女性の4〜6割が、睡眠の悩みを抱えている
  • ☾ ほてりなどの症状で、眠りが分断されることがある
  • ☾ 不眠の症状は、ほかの更年期症状の治療で、軽くなる可能性がある
  • ☾ 治療の選択は、医師と相談して決める

まずは、眠りの様子を、1〜2週間、記録してみてください。

参考情報

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
(本記事の、更年期と睡眠の関係・女性の睡眠の悩みの割合・血管運動神経症状・男性の更年期・治療に関する記述は、同ガイドの原文で確認した内容です。)

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