朝起きたら光を浴びたほうがいい?50代・60代から見直したい、朝の光と夜の眠りの関係

朝日が差し込む寝室の窓辺のイメージ 50代・60代の睡眠

朝、起きてもカーテンを閉めたまま、ぼんやり過ごしていませんか。

「朝に光を浴びると、夜によく眠れる」と聞いたことがある方も、多いと思います。

でも、本当でしょうか。浴びるなら、どのくらい、どうすればよいのでしょうか。

この記事では、厚生労働省の睡眠ガイドをもとに、朝の光と、夜の眠りの関係を整理します。あわせて、50代・60代が気をつけたいことも、まとめました。

この記事は、一般的な生活情報です。病気の診断や治療を行うものではありません。つらい状態が続くときや、日常生活に影響があるときは、医療機関へご相談ください。

この記事のポイント
  • ☾ 朝の光は、体内時計を整える手がかりになります
  • ☾ 日中に光を浴びると、夜に眠りを促すメラトニンが増えます
  • ☾ 夜は寝る約2時間前から、光を少し落とします

朝の光は、なぜ眠りに関係するのでしょうか

厚生労働省の睡眠ガイドには、次のように書かれています。

  • ☾ 起床後に、朝日の強い光を浴びると、体内時計がリセットされる
  • ☾ 睡眠と覚醒のリズムが整い、脳の目覚めの度合いも上がる
  • ☾ 日中に光を多く浴びると、夜に、眠りを促すホルモン(メラトニン)の分泌が増える
  • ☾ その結果、体内時計が調節されて、寝つきやすくなる

体内時計とは、体の中にある、およそ1日のリズムを刻む仕組みです。

朝の光は、このリズムを合わせるスイッチのような役割をしている、と考えられています。

ガイドでは、朝に目が覚めたら、部屋に朝日を取り入れて、日中は、できるだけ日光を浴びるように心がけることが勧められています。

どのくらいの明るさの光が必要?

ガイドでは、1,000ルクス以上の明るさの光を、日中に浴びることで、これらの効果が得られるとされています。

ルクスとは、光の明るさを表す単位です。

ただ、ガイドには、「何分浴びればよい」という時間の目安は、書かれていません。

ですから、この記事でも、時間は決めません。「朝、カーテンを開ける」「日中に、外に出る時間をつくる」という、できることから始めるのが、現実的だと思います。

朝の光を取り入れる、3つの方法

ここからは、ガイドをもとにした、一般的な工夫の例です。無理のないものから、ひとつだけ試してみてください。

1.起きたら、カーテンを開ける

朝、目が覚めたら、まずカーテンを開けて、部屋に朝日を入れます。

寝室の光については、寝室が明るくて眠れないときに見直したい光とカーテンで紹介しています。夜は暗く、朝は明るく、メリハリをつける考え方です。

2.日中に、外へ出る時間をつくる

ガイドでは、日中に、できるだけ日光を浴びることが勧められています。

買い物や散歩など、日常の用事のついでで、かまいません。

体を動かすことについては、夜よく眠るために運動したほうがいい?50代から始める無理のない体の動かし方で紹介しています。

3.朝食も、リズムを整える助けになります

ガイドでは、朝の日光浴は、体内時計の調整に役立つが、朝食も同じように、体内時計の調整に関わると説明されています。

朝食を食べない日が、1週間ほど続くと、体内時計が後ろにずれて、寝る時間も起きる時間も遅くなりやすいという報告も、紹介されています。

朝は、軽いものからでも、食べる習慣をつくる方法があります。

夜の光との、バランスも大切です

朝の光だけでなく、夜の光にも、気をつけたいところです。

ガイドには、次のような内容があります。

  • ☾ 寝る約2時間前から、眠りを促すメラトニンが分泌され始める
  • ☾ それ以降に、強い照明やスマートフォンの光を浴びると、メラトニンが抑えられて、寝つきが妨げられることがある
  • ☾ 寝ている間は、低い明るさの光でも、夜中に目が覚める時間が増えることがある
  • ☾ 寝室には、スマホやタブレットを持ち込まず、できるだけ暗くして寝るのがよい

また、ガイドでは、日中に光を多く浴びておくと、夜の照明による体内時計への悪い影響が、少なくなると報告されています。

夜のスマホについては、寝つけない夜にスマホを見るのはよくない?使うなら気をつけたいことで、テレビについては、寝る前にテレビを見るのはよくない?50代から見直したい夜の見方で紹介しています。

こんなときは、気をつけてください

夕方に眠くなるのが早い、朝早く目が覚める方

ガイドによると、年齢が進むと、早寝早起きの傾向が強まります。

夕方に眠くなるのが早くて困っている方は、早朝に日光を浴びると、さらに朝型が強まる可能性があるので、注意が必要とされています。

朝早く目が覚めてしまうことについては、50代になって朝早く目が覚めるのはなぜ?生活の中で見直したいことで紹介しています。

医師から、日光や強い光を避けるよう言われている方

一部の目の病気や、日光に過敏な体質の方は、日光や強い光を避けるよう、医師から指示されていることがあります。

そのような方は、自己判断で光を浴びず、主治医の指示を優先してください。

無理に、早起きしなくて大丈夫です

朝の光は、早く起きるためのものではありません。

起きる時間は、ふだんの生活に合わせて、大きくずらさないことが大切です。

休日の起きる時間については、休日に寝だめすると夜眠れない?50代から見直したい休日の起きる時間で紹介しています。

こんなとき 試してみること
朝、頭がぼんやりするとき 起きたらカーテンを開けて、朝日を入れる
日中、外に出る機会が少ないとき 窓の近くで過ごす。買い物やゴミ出しのついでに外に出る
夜、寝つきが悪いとき 寝る約2時間前から照明を落とし、スマホは遠ざける
朝食を食べる習慣がないとき 軽いものからでよいので、食べる時間をそろえる

場面別の考え方

旅行・持ち物のイメージ(かばん)

朝、起きても、頭がぼんやりするとき

カーテンを開けて、朝日を取り入れます。

日中、外に出る機会が少ないとき

窓の近くで過ごす時間を増やしたり、ゴミ出しや買い物のついでに、外に出たりします。

夜、寝つきが悪いとき

寝る約2時間前から、照明を少し落として、スマホは遠ざけます。

朝食を食べる習慣がないとき

軽いものからで、かまいません。食べる時間を、毎日あまりずらさないようにします。

記録をつける

記録・ノートのイメージ(本)

朝の光と、夜の眠りの関係は、人によって違います。

自分の場合を知るために、数日分の記録をつけてみる方法があります。

  • ☾ 起きた時刻と、カーテンを開けた時刻
  • ☾ 日中に、外に出た時間帯
  • ☾ 寝る前に、したこと
  • ☾ 夜の寝つきと、朝の目覚めの感じ

記録の書き方は、睡眠日誌に何を書く?7日間版テンプレートと読み返し方で紹介しています。

相談を考える目安

次のようなときは、医療機関への相談を考えてみてください。

  • ☾ 日中の眠気が強く、仕事や家事に支障がある
  • ☾ だるさや、気分の落ち込みが続いている
  • ☾ 寝る時間と起きる時間が、大きくずれたままで、戻らない
  • ☾ 大きないびきや、呼吸が止まるような様子を指摘された

生活を見直しても、休養できた感覚が戻らないときは、睡眠障害が隠れているかもしれません。医師に相談してみてください。

よくある質問

よくある質問のイメージ(吹き出し)

Q. 朝の光は、曇りや雨の日でも、意味がありますか?

A. ガイドには、天気ごとの効果は書かれていません。ただ、ガイドでは、起床後に朝日を部屋に取り入れて、日中はできるだけ日光を浴びることが勧められています。まずは、カーテンを開けることから、始めてみてください。

Q. 朝の光を浴びる時間は、何分がよいですか?

A. 厚生労働省の睡眠ガイドには、時間の目安は書かれていません。明るさについては、1,000ルクス以上の光を日中に浴びることで、効果が得られるとされています。無理のない範囲で、続けられる形を探してください。

Q. 夕方に眠くなって困っています。朝の光を浴びても大丈夫ですか?

A. ガイドでは、夕方に眠くなるのが早くて困っている方は、早朝に日光を浴びると、さらに朝型が強まる可能性があるので注意が必要とされています。気になるときは、医療機関に相談してください。

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まとめ|朝は光、夜は暗く

まとめのイメージ(チェック)

朝の光は、体内時計を整える手がかりになります。

大切なことは、次の4つです。

  • ☾ 起きたら、カーテンを開ける
  • ☾ 日中に、外に出る時間をつくる
  • ☾ 夜は、寝る約2時間前から、光を少し落とす
  • ☾ 夕方に眠くなる方や、医師の指示がある方は、無理をしない

まずは、明日の朝、カーテンを開けることから、始めてみてください。

参考情報

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
(本記事の、朝の光・日中の光・夜の光・朝食と体内時計・早寝早起きの傾向に関する記述は、同ガイドの原文で確認した内容です。)

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