朝起きても疲れが取れない…睡眠休養感が低いと何が心配?50代から知っておきたい、健康との関係

朝方の寝室のベッドと朝焼けのイメージ 50代・60代の睡眠

ちゃんと寝たはずなのに、朝、休んだ感じがしない。そんな日が続くと、「体に悪いのかな」と、心配になる方もいると思います。

厚生労働省の睡眠ガイドには、「睡眠休養感」という言葉が出てきます。睡眠で、休養がとれている感覚のことです。

この記事では、ガイドをもとに、睡眠休養感が低いことと、健康との関係、休養感を下げる原因を整理します。心配をあおる記事ではありません。毎日の見直しの手がかりにしてください。

この記事は、一般的な生活情報です。病気の診断や治療を行うものではありません。眠りの悩みが続くときは、医療機関に相談してください。

この記事のポイント
  • ☾ 睡眠休養感は、睡眠で休養がとれている感覚のことです
  • ☾ 休養感の低下は、心血管疾患や代謝の障害、うつ病などとの関連が報告されています(必ずそうなる、という意味ではありません)
  • ☾ 休養感の低下が長く続くときは、医療機関に相談します

睡眠休養感とは

ガイドには、「睡眠休養感(睡眠で休養がとれている感覚)」と書かれています。睡眠には、1日の活動でたまった疲れやストレスから、回復させる大切な役割があるため、休養感を高めることも重要、とされています。

睡眠時間の目安については、睡眠時間は何時間がいい?50代・60代から見直したい、6時間・7時間・8時間の考え方で紹介しています。

日本の現状

ガイドには、国の調査(令和元年の国民健康・栄養調査)の結果が、紹介されています。

  • ☾ 20〜59歳の各世代で、睡眠時間が6時間未満の人が、約35〜50%
  • ☾ 睡眠で休養がとれている人の割合は、おおよそ8割。ただし、20歳以上の成人では7割程度と低く、年々減っている傾向

つまり、「朝、休んだ感じがない」と思っている人は、少なくないようです。

休養感が低いことと、健康の関係

ガイドには、睡眠休養感の低下が、健康状態の悪化に関わることが、わかっている、と書かれています。

  • ☾ 休養感が高いことは、心筋梗塞、狭心症、心不全などの、心血管疾患の発症率が低いことと関連していた(日本での追跡調査)
  • ☾ 休養感の低下は、肥満、糖尿病、脂質異常症など、代謝の機能の障害と関連していた(日本での追跡調査)
  • ☾ 休養感の低下と、高血圧の発症との関連も示されている(米国の追跡調査)
  • ☾ 休養感の低下は、寝つきの悪さや、何度も目が覚める症状とは別に、うつ病の発症と関連することが示されている(米国の調査)

「関連している」は、「必ずそうなる」という意味ではありません。調査で、そのような関係がみられた、という意味です。

休養感を下げる、主な要因

ガイドには、睡眠休養感を低下させる要因として、次のものが報告されている、と書かれています。

  • ☾ 睡眠不足
  • ☾ 仕事などによる、日中のストレス
  • ☾ 就寝直前の夕食や夜食、朝食抜きなど、食習慣の乱れ
  • ☾ 運動不足や、歩く速度が遅いなど、運動習慣の不良
  • ☾ 糖尿病、高血圧、がん、うつ病などの、慢性疾患

ほかにも、寝る前のリラクゼーション、寝室の快適さ、嗜好品のとり方なども、休養感に影響する、とされています。

食習慣については、朝食を抜くと夜の眠りに影響する?50代から見直したい、朝ごはんと体内時計の関係と、夕食が遅くなる日は眠りにどう影響する?50代から見直したい、夕食の時間と分け方で紹介しています。

見直しの考え方

ガイドには、「睡眠環境、生活習慣、嗜好品の摂り方などを見直し、可能な範囲で改善する」ことと、「慢性疾患の早期発見・早期治療に努める」ことが、大切だと書かれています。

ここからは、ガイドをもとにした、一般的な見直しの例です。

  • ☾ 朝、休んだ感じが、何点くらいか、数日分、メモしてみる
  • ☾ 食事の時間、運動、寝る前の過ごし方を、1つだけ、変えてみる
  • ☾ 健康診断で、数値を指摘されたことがあれば、早めに相談する

記録の書き方は、睡眠日誌に何を書く?7日間版テンプレートと読み返し方で紹介しています。

休養感を下げる要因 ガイドにあること
睡眠不足 休養感の低下をもたらす要因として報告されている
日中のストレス 仕事などによるストレスが報告されている
食習慣の乱れ 就寝直前の夕食や夜食、朝食抜きなど
運動習慣の不良 運動不足、歩く速度が遅いなど
慢性疾患 糖尿病、高血圧、がん、うつ病など

相談を考える目安

ガイドには、睡眠の不調(寝つきにくい、夜中に目が覚めるなど)や、睡眠休養感の低下が、長く続く場合、背景に、睡眠障害が潜んでいることがある、と書かれています。閉塞性睡眠時無呼吸などは、日中の眠気や、休養感の低下以外の自覚症状が少ないこともあり、50歳代以降で、増えるため、注意が必要とされています。

次のようなときは、医療機関への相談を考えてみてください。

  • ☾ 睡眠時間は足りているのに、朝、休んだ感じがない状態が、続く
  • ☾ 日中の眠気が強く、生活に支障がある
  • ☾ いびきが大きい、寝ているときに呼吸が止まっていると、言われた

よくある質問

よくある質問のイメージ(吹き出し)

Q. 朝、休んだ感じがないと、病気ですか?

A. 厚生労働省の睡眠ガイドには、睡眠休養感の低下が、健康状態の悪化に関わることがわかっている、と書かれています。ただし、休養感の低下だけで、病気と決まるわけではありません。長く続くときは、医療機関に相談してください。

Q. 睡眠時間を長くすれば、休養感は上がりますか?

A. ガイドでは、睡眠時間の確保と同じくらい、休養感が得られることが大切、とされています。休養感を上げるには、生活習慣や、寝室の環境の見直しが重要、とも書かれています。

Q. 休養感を、自分でチェックする方法は、ありますか?

A. ガイドには、決まったチェック方法は書かれていませんでした。睡眠日誌に、朝の休んだ感じを書き留めると、変化に気づきやすくなります。

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まとめ|休養感を、ものさしにして、見直そう

まとめのイメージ(チェック)

睡眠休養感について、大切なことは、次の4つです。

  • ☾ 睡眠休養感は、睡眠で休養がとれている感覚のこと
  • ☾ 休養感の低下は、心血管疾患、代謝の障害、高血圧、うつ病などと、関連が報告されている
  • ☾ 睡眠不足、ストレス、食習慣、運動不足、慢性疾患などが、休養感を下げる要因になる
  • ☾ 休養感の低下が長く続くときは、医療機関に相談する

まずは、数日間、朝の休んだ感じを、メモしてみてください。

参考情報

厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」(令和6年2月) https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf
(本記事の、睡眠休養感・日本の睡眠の現状・健康との関連・休養感を下げる要因・受診の目安に関する記述は、同ガイドの原文で確認した内容です。)

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